2015年3月27日金曜日

GRADUATION



あっという間に3月も終わりに近づいてます。

DRICは、4月で4年目に突入します。

これは、少し前のDRICがオープンして
からまだ一年半程の頃の話です。

寒い日が続いていた冬の日だったと思います。

開店と同時に一人の青年がお店に入ってきました。

「コーヒーをお願いします。」

寒さに震えた声で注文する青年。

急いでコーヒーを淹れてお出ししました。

温かいコーヒーを飲んで生き返ったのか、

顔にも生気が戻ってくる姿が見てとれました。

青年は長崎大学の大学院に通っている一人暮らしの学生で、

聞けば、前日の飲み会で家の鍵を無くしたらしく、

家に入れずに寒い大学の研究室で一晩を過ごしたそうな。

数日前に見たローカル情報誌の記事にDRICが載っていた事を思い出し、

開店と同時に店に来てくれたとの事でした。

心身共に温まった青年は、笑顔で店を出ていきました。



それから数日後、その青年が菓子折を持って再び店に遊びに来てくれました。

あの後、無事に鍵が見つかったそうで、そのお礼にと菓子折を、持って来てくれました。

それからその青年も何度か店に足を運んでくれて、意気投合。

青年はいつしか常連さんに。



青年の細やかな気配りと人当たりの良さに魅力を感じた僕は、

青年に「ウチでアルバイトとして働かないか?」

と声を掛けました。


青年はそれからDRICのスタッフとして
僕ら夫婦と一緒に働いてくれました。

時には一緒にコーヒーの淹れ方を試してみたり、

時にはお店のイベントで一緒にへとへとになり、

一年があっという間に過ぎ、青年は今春大学院を卒業。

青年は下関に就職することに。

長崎最後の日に会った彼はとても笑顔の素敵な大人になったような気がします。

店をオープンしてから、初めてのスタッフだったので、すごく感慨深いものがありました。

スタッフでありながらも、僕にとっては弟のような存在でもあり、

妻にとっては息子のような存在でもあり、

うちの子供たちにとってはお兄ちゃんのような存在だった青年。

今度会うときは、スタッフでも学生でもなく、同じ社会人として、友達として色んな話ができるといいな。



春から社会人になる皆さん、頑張ってくださいね!!







DRIC

長崎県長崎市中園町16-21

095-800-2233

http://www.dricmade.com


SPECIALTY COFFEE/ORIGINAL FLAVOR SCONE/COEDO BEER